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◆戦国時代の始まり。

 2007年12月からJALが国内線でファーストクラスのサービスを始めました。その半年前、JR東海と西日本からは最新鋭のN700系が登場、更にANAからも2008年4月より従来のスーパーシートプレミアムを進化させたプレミアムクラスの導入が発表されました。これによりJAL、ANA、JRの各社で三者三様の上級クラスが展開されることになり、時代は正に三つ巴の「アッパークラス戦国時代」が始まったと言えるでしょう。

 そんなわけで2007年12月、Fクラス(JAL)、N700系グリーン車(JR東海)、スーパーシートプレミアム(ANA)を一気にまとめて乗ってきましたので、簡単ですがここで記しておきます。なお、時期的な関係でANAはプレミアムクラスではなくSSPですが、一応、先行投入されたシートピッチ50インチの新シート機材を選んであります。



◆2007/12/22

 いつもの通り、地元駅からKQリムジンに乗る。今日の運転士は非常にアグレッシブな走りをする方で、右端レーンから左端レーンへの2階級特進レーンチェンジや、ちょっとここでは書けないようなことも起きたりするものだから、思わずシートベルトをしっかり装着。久しぶりにドキドキする走りを堪能(何?)しながら羽田第1ターミナル、北ウィングへ。

 JALは平会員だし、いつもなら絶対に入れないDP(ダイヤモンドプレミア)ラウンジで寛いだ後、搭乗口に行くため外へ出ると「うお、こんな所に出るのか」。たまたま通路を歩く人と目が合い、向こうも「何でお前はそんなところから出てくるんだ?」と思ってるかもしれない。(笑

 さて、まずはJL111便でJAL国内線のファーストクラスを体験。白のシートが眩い機内に入り腰掛けると、早速CAさんがやって来て「ご搭乗ありがとうございます」と丁寧な挨拶。挨拶不要の人も多いと思うが、鉄道ではグリーン車ですら挨拶がない列車が多いことを思うと、これはやっぱり飛行機ならではと思う。

 
 座るとまず目に付くのがこれ。カクテルテーブルに置かれたメニュー。

 
 広げてみる。
 シャンパンのことはよく分からないが「テタンジェ・コント・ド・シャンパーニュ」は平気で1本20,000円以上するものらしい。

 
 シートのリクライニング、レッグレスト、フットレストの調整ボタン。
 弄りたいが離陸前なので今はガマンガマン。

 再びCAさんが来て「DMHさま、お食事は何になさいますか?」と名前付きで食事の注文を聞いてくる。朝食がまだだったのでここは重箱弁当を注文。飲み物はさんざん悩んだが、朝からアルコールも何なので無難にお茶。今思うと、嗚呼なんて金がかからない客なんだと我ながら……(笑

 大阪線らしく遅れてくる客を待って9時39分に出発、RWY34Rで離陸。このシート、離陸の加速Gと上昇角でシートバックがほんの少し倒れるようになっている。よって離陸上昇中、スーッと体がシートに沈み込む感覚が味わえるわけで、これはなかなか楽しい。いや、背中に力を入れるとシートバックが倒れるから、最初は「もうガタが来てんの?」と思ったのも事実だが。(ぉぃ

 まだいくらか揺れがある中、シートベルトサインが消える。おそらく、ANAならサインはまだ消えずに「座席のリクライニングとテーブルはお使いいただけます」とアナウンスが入る頃で、これはFクラスのサービスのためかななんて想像してみる。

 CAさんが一斉にギャレーに消え、食事の配膳が始まる。

 
 ANAのSSPのように紙容器の弁当スタイルかと思っていたら、ちゃんとした容器。
 味噌汁もお椀入り。

 冷蔵庫で保管されていたのか、ちょっと冷えてはいたが、多分、冷めていても美味しく食べられるよう考えられているんだろう。量が少ないこともあって、あっという間に平らげてしまった。ただし、味噌汁だけはちゃんとかき混ぜてから飲むこと。でないと、最後の方でエライ目に遭う。(笑

 トレイを下げに来たCAさんが「他に何かいかがですか?」と聞いてくれたので、せっかくだからケーキも頼んでみた。

 
 フォークを皿の上に落としてしまい、派手な音を立ててしまったのは内緒w
 この時点で「あと10分ほどで着陸態勢」のアナウンスが入り、思わず「早っ、短っ」。
 普段、ケーキを食べるなんて滅多に無いけどし、こちらも美味しく頂いた。

 食べ終わった後にやっと周りを観察。

 
 シートの解説書が入ってた。
 醜い手を晒すのは憚られるのでモザイク入り。

 シートは硬いシートが多い今の基準で見れば柔らかめ。とは言っても柔らかすぎてズブズブと沈み込むようなこともなく、ちょうど良く、うまい具合に包み込んでくれる感じか。また表面は革製だが「白いかもめ」のように滑ったりしないので、離着陸時に踏ん張る必要もない。まぁ、色が白ということで汚れが目立たぬよう、しっかりとメンテもお願いしたい。

 
 ノイズキャンセリング付きPanasonicの密閉型ヘッドフォン。
 動きがちょっとばかり複雑で使う時に悩む。(笑

 普段はギチギチで乗ることが多く、時間の経つのが遅く感じる伊丹線だが、さすがに今日ばかりは違って時間の経つのが速い。それこそ、気が付くと伊丹上空だったという表現も決してオーバーじゃなく、10時44分に伊丹到着。

 今回はいきなりだったため割引運賃では取れず正規の普通運賃。正直言って出発前は東京〜大阪で30,000円超は高すぎるだろと思っていた。でも乗ってみれば何となく納得しているというか、これならまた乗ってみたいと思っているのも事実。また、これらのサービスを継続し下手なコストダウンを行わなければ、十分にリピーターは付くと思う。いろいろ大変かもしれないが、予定されている他の幹線系はもちろん、沖縄線などの長距離路線にも展開してくれたら楽しい。




 疲れたので(マテ)、以下は簡単に。

 伊丹到着後、時間があるので大阪空港交通に乗ったり阪神に乗ったり阪急に乗ったり地下鉄に乗ったりしながら新大阪へ。
 で、次はこれ。

 

 …………じゃなくってっ!!

 こっち。

 
 N700系の「のぞみ25号」、今日はJR東海のZ3編成。

 
 グリーン車車内。
 座席、壁、カーペット、照明のコーディネートが美しい。

 
 窓の上、こんな所にも照明が埋め込まれている。
 こういうちょっとした演出が高級感を出すのは間違いなく。

 
 列車では取り止めが多いオーディオサービスも東海道・山陽新幹線では健在。ただし、ヘッドフォンは持参のこと。
 グリーンのLEDは電源用のインジケータ、コンセントはアームレスト先端にある。
 寒い時には嬉しいシートヒーターだけど、しっかりと空調が効いた車内ではそれほど有り難みがないのも確か。

 
 リクライニング調整レバー。レバーを引くとシートバックがスーッと軽く倒れていく感覚は絶対に病みつきになる。
 700系までのように、レバーを引きながら(ボタンを押しながら)踏ん張る必要はない。

 このシート、リクライニングするとお尻が沈み込むようになっている。またフットレストの位置も破綻していないので、シートを倒すと自然な体制のまま、もの凄くリラックスすることが出来る。ただ、問題は後ろの人お構いなしにフルリクライニングしたくなることだろうかw

 ちなみにシートはかなり硬め。個人の好みの問題が大きいが私としてはあまり好きじゃない。もっとも、クッションそのものはしっかりしていて決して悪くないし、お尻が痛くなることもなかったが。

 
 窓が小さくなった分、窓框も小さめ。それほど物は置けなくなってる。
 でも、窓が小さくなったのは思ったほど気にならなかった。飛行機に比べればずっと大きいし。

 
 テーブル裏の編成案内図。

 
 10号車の喫煙ルーム。3人ほどでいっぱいになる。
 画像には写っていないが、ドアは自動ドア。

 客室禁煙になったN700系、おかげで10号車は喫煙ルームに向かう人が絶えず通りがかり、ハッキリ言って落ち着かない。静かさと落ち着きさとゆったりさが売りのグリーン車として、これはちょっと問題ありだと思う。

 
 お昼は新大阪駅のホームで買った「豚てりやき丼」。
 これはなかなか(゚д゚)ウマー

 
 などと乗り心地を楽しんでるうち、大げさではなく「あっ」という間に博多到着。

 従来車に比べていろいろと進化の大きいN700系グリーン車、一度これに乗ってしまうと700系や300系のグリーン車には乗りたくなくなってしまうのは間違いない。ただし、もう少し人の手を介したサービスが欲しいのも事実。高いエキストラチャージを支払って得られるのが大きなシートとおしぼりだけで、それ以上は全く期待出来ないというのは、飛行機に乗り慣れた身からすればあんまりにも寂しい。

 おまけ。

 
 先頭車のドアだけ面一になってるのか。




 そして乗り比べ最後はANAのスーパーシートプレミアム。
 福岡からANA270便で東京に戻る。

 07年12月当時、ANAサイト上で新シート装着と書かれていたこの便には、てっきりこういう新しいシートに換装された機材が来るものだと思いこんでいたのだが、

 
 実際に来たのは従来のSSPのシートモケットを張り替え、シートピッチを拡大しただけだった。
 これでファーストクラスに対抗するには難しいんじゃないのと思ったら、どうやら後でまた換装されるという噂。

 
 まぁ、さすがに50インチは伊達じゃなく、足元は十分に余裕がある。
 これなら窓側に座っても出入りは問題なくできる。

 
 お馴染みの御飯。
 量はANAの方がずっと多いかな。

 この後、疲れのせいか完全に寝落ち。レッグレストを上げ、靴を脱いで寝ていたのだが、目が覚めるとアームレストのところにそっと靴ベラ(紙製だがw)が置いてあった。こういうCAさんの細かい心遣いはやっぱり嬉しい。



◆総合評価

 【お詫び】

 2008年4月よりANAではプレミアムクラスのサービスが始まっています。本来ならプレミアムクラスで乗り比べ、比較するべきなのですが、この種のレポは金銭的に非常に厳しい(笑)のと、私自身まだプレミアムクラスには乗っていないので、やむを得ず2007年12月搭乗時のサービス内容で比較しています。過去のサービスですし、結果として全く参考にならなくなってしまいましたが、近い将来、改めて乗り比べし、対等となるように評価することをお約束致します。




 まとめるとこんな感じになる。

 ◆シートの出来  Fクラス>N700系>>>>>SSP

 FクラスとN700系は方向性がまるで違う。個人的にはソファに包まれるような感覚のシートが好きなのでFクラスを上にしたが、N700系シートのバランスの良さは特筆ものだし、しっかりとした座り心地が好みの方なら、こちらが上に来ると思う。SSP(プレミアムクラス)のこのシートも座り心地は悪くないが、さすがに相手が悪すぎ。新シートに期待したい。

 ◆人的サービス  Fクラス>SSP>>>>>(越えられない壁)>>>>>N700系

 ウェットなJAL、ドライなANAと会社の特徴による差はあるが、基本的にどちらも「お客様のことを絶えず気にかけてます」というのは見え、それほど大きな差はないと思う。またFクラスサービスが始まったばかりの頃で、CAさん達の力の入れ具合が特に高かったからかもしれないが、それでも「国内最高級のサービスを」と謳うだけのことはあり。なお、おしぼりしかサービスがないJRは論外と言うことで。

 ◆もう一度乗りたいのは?  Fクラス=N700系>SSP

 離陸時に沈み込むシート、陶器による供食サービスなどなど、今までの公共交通機関ではなかなか味わえなかったのが、一気にここで来た感じ。またN700系のスーッと倒れるシートバックも癖になりそう。ANAは新シートに期待ということで。

 ◆総合評価  お好きなのをどうぞwww

 なんだそりゃと思われるだろうが、ホント、これしか言えない。例えば人の手を介したサービスが殆どないJRだけど、逆に言うと全く干渉されずにすむというわけで、「オレはメシなんかいらない。とにかく寝ていたいんだよ」という人には、これは最高のサービスになると思う。自分の好みと照らし合わせながら乗り比べて、貴方にとって一番のアッパークラスを見つけていただきたい。



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